動いている受付システムを、止めずにAIで作り直す — 手編集運用のフルスクラッチ刷新
進行中の実際の段取り。受付を一日も止めずに刷新します
ざっくり言うと
- イベントのたびにHTMLファイルを手編集して回していた荷物受付システム。編集ミスがそのまま受付ミスになりかねない綱渡りでした
- 既存フォームをAIに読ませて仕様を復元し、フルスクラッチで書き直し。現場が慣れた画面はそのまま踏襲
- 稼働中のものは触らず並行開発し、イベントの切れ目で段階的に切替(進行中)
(自社グループの荷物保管・搬送サービス)
(仕様書がなくても動くものから起こす)
(並行稼働→イベントの切れ目で切替)
なぜ、古いまま動き続けてしまうのか
古いWordPress、担当者が手で直し続けている管理画面、作った人がもういないシステム。「そろそろ作り直したい」と思いながら、動いているから触れない ── 多くの会社で同じことが起きています。
理由はシンプルで、作り直しの見積りが高すぎたからです。ゼロから作れば数百万円、移行の手間とリスクもある。それなら騙し騙し使おう、となるのが自然でした。
AIの登場で、この前提が変わりつつあります。既存のシステムをAIに読ませて仕様を起こし、新しい形に書き直す ── この一連の作業のコストが、以前とは桁違いに下がりました。私たち自身がまずそれを実践しています。
何をどう作り直しているか
グループの荷物保管・搬入サービスでは、大型イベント会場での荷物受付にWebフォームを使っています。長年の運用は、イベントのたびに担当者がHTMLファイルを1枚ずつ手で編集するというもの。受付締切の時刻、受付場所、数十件のイベント一覧、料金表 ── すべてファイルの中に直書きで、編集ミスがそのまま受付ミスにつながりかねない状態でした。
これをAIと一緒に、現代的なWebアプリケーションとしてフルスクラッチで書き直しています。既存のフォームをAIに読ませて仕様を洗い出し、現場が慣れた画面の見た目はそのまま踏襲。イベント情報や料金は画面から登録できる形に変わります。
止めずに切り替える段取り
稼働中の受付フォームには手を入れません。新システムを並行して開発し、イベントの切れ目で段階的に切替えます。新旧を並行稼働させて確かめながら移行するので、受付を一日も止めずに刷新できます。「動いているものを触る怖さ」は、触らないことで消すのが今回の段取りです。
学び: 「動いているから触れない」は、前提が変わった
作り直しの最大の壁だった「調査と実装のコスト」をAIが大きく下げたことで、延命と作り直しの損益分岐点が動きました。保守に悩む時間・属人化のリスクまで含めて考えると、「作り直したほうが安い」ケースは以前よりずっと増えています。まず「うちのあのシステム、作り直すとどれくらい?」の見立てからで十分です。
なお、同じ「作り直し」の考え方で、グループのWordPressサイト3本も静的化済みです(このサイト自身もその1つ)。そちらの話は事例「ホームページを『言葉で頼めば直る』仕組みに」にまとめています。
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